多嚢胞性卵巣症候(PCOS)

多嚢胞性卵巣症候(PCOS)は、全く排卵しなくなってしまう場合、時々排卵する場合、月経周期が延びてしまう場合、黄体機能不全になる場合、多毛になる場合など、症状は様々です。
LH(下垂体から分泌される黄体化ホルモン)や男性ホルモンが高値になることが多いのですが、どうしてそうなるのか、原因はよくわかっていません。

多嚢胞性とは、卵巣内に卵胞がたくさん存在することです。

卵胞がたくさんあっても1つ1つは成熟しにくく、排卵が起こらないケースが多くなります。無月経、多毛、肥満、卵巣の腫大などの病態を伴うものを「症候群」をつけ多嚢胞性卵巣症候群と呼びます

症状としては、月経異常を起こしやすく、それに伴う排卵障害が不妊原因となります。多毛やにきび、声が低音になるなどの男性化兆候、あるいは肥満になりやすい傾向があります。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因には諸説もあり、未だに解明はされていません。
現在のところは内分泌異常、卵巣の形態的変化、副腎の問題、遺伝子説、あるいは糖代謝の異常などが考えられています。

女性にとって大切な、月経、妊娠、出産、授乳などは、ホルモンが正常に分泌されることで可能になります。
しかしPCOSでは、正常なホルモン分泌が妨げられて月経異常、排卵障害を引き起こしやすいのです。

ホルモンとは、人間の体をコントロールする化学物質で、脳の視床下部や下垂体、甲状腺、副腎、すい臓、卵巣などから分泌されます。人間のホルモンの数は約40種類、しかし分泌される量は一生の間でもスプーン2~3杯の量と考えられています。

女性にとって大切な、月経、妊娠、出産、授乳なども、すべてホルモンが正常に分泌されることで可能になります。

しかしPCOSでは、正常なホルモン分泌が妨げられて月経異常、排卵障害を引き起こしやすいのです。

すべての女性ホルモンをコントロールする場所は、左右の大脳に挟まれている間脳(視床下部)になります。

そしてまず第1段階で、この間脳から下垂体(脳の中心部)へ「ホルモンの分泌を開始しなさい」と働きかけます。この視床下部から分泌されるホルモンのことを「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)」といいます
そして第2段階では視床下部からのGnRHの刺激を受けた下垂体が、「FSH」「LH」の分泌を始めます。
また乳房には「乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)」、副腎には副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)なども分泌されています。

そしてさらに第3段階では、FSHとLHの刺激を受けた卵巣が、月経周期に最も関わるホルモンの、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌を行なうようになるのです

PCOSでは、正常なホルモン分泌が妨げられて月経異常、排卵障害を引き起こしやすいのですが、その原因が判っていません。このため、根本的な治療法もありません。
不妊で多嚢胞性卵巣症候群と言われたのであれば、排卵障害が原因になっている可能性があります。