体外受精

体外受精は体内で行われる卵子と精子の受精を体の外で行い順調に受精・分割した卵(胚)を子宮内に移植する方法です。

体外受精は不妊治療において、タイミング法、人工授精のあとに位置するステップアップの最終段階ともいえますが、体外受精ともなると1回あたりの医療費が30~60万という高額なものです。

そして、体外受精による妊娠率は平均25%、すなわち4人に1人が成功する医療です。
現在、体外受精によって生まれた子供は1万7400人に達し、約65人に1人の赤ちゃんが体外受精によって生まれています。

体外受精の適応について

1) 精子と卵子が出会えていない(ピックアップ障害)
通常、排卵した卵は、卵管の先端にある卵管采によりとり込まれて精子と出会いますが、卵管采の形が悪かったり卵巣との位置関係が悪かったりすることにより精子と卵子が出会えません。

2) 精子の受精障害
成熟卵の場合、60~70%が受精するといわれていますが、体外受精を行うと約10%前後の受精障害が起こり、顕微授精が必要になります。

3) 卵子の状態が悪い
卵子の状態が悪いとなかなか受精できず、また受精できても分割を途中で止めてしまう、せっかく受精しても妊娠が継続できないなどが起こります。

卵の質を下げてしまうであろうと思われる原因は

・ 年齢(35歳以上)
・ 子宮内膜症
・ 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
・ 卵巣周囲の炎症
・ hMG-hCGの乱用・長期使用
・ 卵巣の手術既往

また不妊治療で本当に必要な検査とは、不妊症の原因や体外受精の適応などを踏まえてこれらの事が重要になります。

(1)排卵はきちんと起こっているか、
また黄体期特有のホルモンバランスになっているか?
(2)子宮卵管通水、造影で卵管の通過性があるか?
(3)フーナーテスト(ヒューナーテスト)の結果は良好か?

女性側の検査として

・ホルモン検査
・クラミジア抗原抗体検査
・フーナーテスト(ヒューナーテスト)
・子宮卵管通水・造影検査

男性側の検査として

・フーナーテスト(ヒューナーテスト)
・精液検査
・クルーガーテスト

いずれにしても、体外受精を成功させるためには充分に発育した卵を数多く採取することが重要です。
この目的のために用いられるのが、排卵誘発剤です。
体外受精は女性の体にも負担のかかる治療だということも、知っておいてください。
自然周期の排卵は左右どちらか一方の卵巣から1個のみですが、体外受精においては、一度に多くの卵が必要です。

これは採卵した卵子のすべてが受精するわけではないからです。

子宮内の血液の循環が悪く血液がスムーズに流れないと、ホルモンの分泌が悪くなり、大きくて立派な卵子が成長しないことが多いようです。又、黄体の機能が悪いため子宮内膜の状態が悪くせっかくの受精卵が子宮内膜に着床しにくくなるようです。