神経病性関節症の日常生活

関節軟骨は骨とくらべると弾力性がありタイヤのゴム程度の柔らかさです。また表面が非常になめらかでツルツルしていてほとんど摩擦がありません。そのおかげでひざはスムーズに動き、骨が直接すり減ることがないのです。

したがって絶えず新陳代謝が行われこのツルツルや弾力を保つ必要がありますが、軟骨には血管がないので滑膜から分泌される関節液を栄養源としています。
しかし血行がないため軟骨をつくる細胞が供給されないので、軟骨がいったん傷ついたりすり減ったりしたとき修復されにくい、という性質を持っています。

すり減った関節軟骨は元には戻せませんが、ひざを適切に手入れすることで不都合を感じずに生活できるよう改善することはできます。そのための自分で行う治療が基礎療法であり治療の基本となります。
ひざと一生つきあっていく、自分で治す、という意識が大切です。

日常生活上の注意点としては、負担をかけず、衰えさせず。
ひざに過度の負担をかけず、またひざを支える筋力などを衰えさせないことが原則です。

■痛みがあるときはひざに負担をかけないようにする。
  正座を控える。
  避けられないときは正座用補助具などを使う。
  階段の上り下りには、エレベーターや手すりを使う。
  立ち上がるときなど、何かにつかまる。
  洋式トイレを使う。簡易に洋式にできる便器もある。
  重い荷物はカートなどを使う。

■保温に注意し、いつもサポーターなどを巻いて温かくする。
■適度な活動を生活習慣にする。安静にしすぎると筋力や可動域が衰え、
結果として状態を悪くする。(ストレッチなどをコマメにしましょう)

■肥満の改善・・・正しい食生活と無理のない運動を・・・
ひざには体重の数倍の荷重がかかります。ひざにかかる負荷の軽減のためには肥満は禁物です。
■無理なダイエットは栄養状態が悪くなり関節軟骨や筋肉を衰えさせます。
 バランスのよい食事内容と規則正しい食習慣の確立が大切です。
■ひざが悪いと運動不足になりがちなので、ひざに負担のかからない運動を無理なく行う

○運動療法・・・使いながら手入れしよう
適度な運動をすることで、ひざを支える筋力を鍛え関節可動域を維持し、痛まず長く使えるひざを目指します。
また血行がよくなり関節軟骨などの栄養状態も良くなるので痛みをやわらげる効果も期待できます。
やり過ぎは痛みを悪化させるので、運動後に痛みが続くような場合は運動量を減らすなど注意して行います。
運動は医師の指導を受けてはじめた方がよいでしょう。

・太ももの筋力アップ
筋肉を使うトレーニング。ひざが痛まないよう関節に負担をかけないように太ももの筋肉を中心に鍛える
  太もも 大腿四頭筋
  お尻    大殿筋、中殿筋
  内股    股関節内転筋
  ももの裏側 ハムストリングス
  ふくらはぎ 腓腹筋
  すね    
  腰     腸腰筋

■ストレッチをしましょう。
ひざを動かすトレーニング。ひざの拘縮をできるだけとることと予防することが目的。また関節包や靱帯、筋肉などに刺激を与え新陳代謝をよくさせます。

■ウォーキングなど
ひざに重みをかけるトレーニング。弱ってしまった軟骨や骨などのひざの組織を元の強さに戻すために行う。
歩くことは動物の基本なので徐々に重みをかけることで自然と強さを取り戻すことができる。
心肺や循環機能など身体の機能を維持・増進し健康を保つ効果もあります。
  平坦で歩きやすい道を選ぶ
  歩行に適した靴で
  20分程度からはじめ、慣れたら時間や速度をアップ
  無理をせず、定期的に行う
・その他の運動
水泳、水中歩行、自転車こぎなど