神経性膝関節症

神経病性関節症とは、別名「シャルコー関節」とも呼ばれ、脊髄の中を通っている中枢神経や末梢神経に障害が起こり、下半身の感覚が鈍って痛みなどを感じにくくなる病状を指します。

末梢の神経が侵されるため、末梢の関節である膝関節に多く発症します。

症状としては、
関節に神経が通っていないために、関節は、こわれていても痛みがないことが特徴とされてきました。しかし、実際には軽い痛みを訴えることもあります。
関節の組織は、無秩序な破壊と増殖をくり返します。
そのため、ひどく変形して、ぐらぐらしてきます。

また、膝(ひざ)では、多量の水が何回もたまることがあります。
この病気は、膝関節(しつかんせつ)にもっとも多くみられ、以下、股関節(こかんせつ)、足関節(そくかんせつ)、脊椎(せきつい)の順となっています。
糖尿病が原因である場合は、多くは足に病変がみられ、脊髄空洞症が原因の場合は、腕の関節によくみられます。

原因としては、
糖尿病や梅毒、脊髄空洞症、脊髄癆など、神経障害を起こす病気にかかることで起こります。
これらの病気を患うと、感覚がにぶって体に大きな負担がかかっても気づかず、痛みも感じにくくなります。その結果、関節が動く範囲(駆動域)を超えて無理に体を動かしてしまったり、普通なら関節が痛くてできないような姿勢を長時間とってしまったりを繰り返し、関節への過度な負担が蓄積して関節の破壊が進行してしまいます。
実際、神経病性関節症と診断された患者は、加齢によって膝が老化・変形する変形性膝関節症などよりもずっと関節の変形・破壊が進んでいることが多くあります。

ほとんどの場合、X線撮影の画像診断で異常が発見されます。
重篤な症状であるにもかかわらず、痛みなどの自覚症状にとぼしいことから神経病性関節症と診断されます。

治療としては、
神経が鈍って痛み自体は激しくないため、膝の負担を減らし骨や関節がこれ以上変形するのを防ぐ治療を行います。
サポーターやコルセットなどの装具を用いて膝を固定・保護し、症状が重ければ関節の状態に応じた手術を行います。

変形が進行している場合には、関節を固定する手術「関節固定術」や、関節を金属や強化プラスチックでできた人工関節に取り替える「人工関節置換術」等を行い、関節内に多数の遊離体(骨の欠片)が見られる場合は、遊離体摘出手術を施します。

「神経病性関節症」自体は、神経障害の原因となっている病気そのものを完治させることで治療を図ります。