精子

食生活や環境の変化で、残念ながら現代人の精子は減っているという研究結果が世界中で報告されています。

成人男性の精子数はおよそ50年前とくらべて半減しているといわれていますし、WHO(世界保健機関)の発表では、精子の運動率も20年前とくらべて80%から50%にまで落ちたという報告があります。

乏精子症について

乏精子症とは、精液1ml中の精子数が少ないことです。
精液(射精液)は、液性成分であり容積の90%以上を占める精漿と固形成分である精子からできています。
精子は運動性を持つ男性生殖細胞であり、精液1.0μl中に平均10万の精子を含んでいます。
射精液量は年齢、禁欲期間などで異なりますが、2~6mlです。精漿は副睾丸・精管・精嚢腺・前立腺・尿道球腺・尿道腺の分泌部からできた細胞外液です。
射精直後の精液はゲル状で、しだいに液状になります。
pHは7.05~7.50でややアルカリ性ですが、果糖の解糖と乳酸の生成によってpHは低下します。

現在、男性のご心配要因である精子自動性指数と精子速度について

精子図

精子自動性指数は、精子特性分析のなかでも、大変重要な項目です。


受精能力の判定に精子の運動精子濃度にスピードを数値化したのがSMI精子自動性指数です
SMIとは精子自動性指数のことで精子がどのくらい運動能力があるかを客観的に調べます

 

通常80~160が標準といわれています
1mlの精液の中に存在する精子の数を精子濃度といい、その中で運動をしている精子の濃度をMSCと呼び、そのうち形態や直進性も良好な精子の濃度はFSCと呼ばれ受精に最も深く関与しています。

しかし受精能力を判定するには更にスピードも考慮する必要があるので、運動精子濃度にスピードも考慮して数値化したSMIが精子受精能力の判定に使われています

精子の運動性や濃度は体調やストレス等により大きく変わることがあるので、今回虚弱に分類されてしまった方でも喫煙、飲酒、睡眠不足、ストレスなどを減らし再検査を受けることで正常値を得られることもあるので、あまり心配せずに体調管理を心がけて再検査を受けることをお勧めします。

NHKの特集で放映された内容ですが、オックスフォード大学教授の研究発表で、Y染色体が消滅の危機にあるとのことです。

ご承知の通り、Y染色体は男性だけが持つ遺伝子で男の赤ちゃんを決定する唯一の染色体だけではなく、妊娠に不可欠な胎盤をつくる遺伝子でもあり、Y染色体の消滅は人類の消滅に直結する重大事ということです。私たち哺乳類はオスがいなければ子孫をつくれないのですが、男性消滅の危機が高まってきているようです。
また、北欧やオーストラリアの研究では、男性のY染色体小さくなる現象の他、精子の質が(精子の量と運動率)著しく低下しており、最近の研究発表ではデンマークが一番深刻で4600万個程となり4000万個以下になると妊娠できなくなるそうです。
日本もほぼ同数の結果のようで問題視されてきました。

フインランドでは、精子の数が5年間の間で27%も下がり、原因の特定が急がれています。この50年間というもの、人間、動物、そして魚でも、精子の数が減少し続けているとモントリオール大学のセルジュ・ベリズル教授(産婦人科学)は報告しています

原因はまだ特定されていなせんが、大気の汚染や食生活(インスタント食品など)食品の保存や着色物質の他、ポリ袋やプラスチック容器に入ったものを、電子レンジで温めるとプラスチックが熱されたときに浸出する化学物質や、ほとんどの殺虫剤に使用されている内分泌撹乱化学物質、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる一連の化学物質が動物の生殖システムに大きな影響をもたらしている場合多いようです。