変形性足関節症

足関節は正しく使われる分には何万歩歩いても堪えられる構造になっていますが、外反母趾や指上げ足(浮き指)などがあると、足指の踏ん張る力が低下しているため、歩くとき足先が外方向へ流れてしまう、つまり足首が必要以上にねじれることになるのです。
この歩き方を長年続けていると、足関節を締めている靭帯が伸びて足首が緩んでしまうのです。

このねじれのストレスが普段から蓄積され、足関節が疲労し限界状態にあるため、わずかな歩行や負担ですぐ痛くなってしまうのです。また、運動のしすぎなどで疲労度が上回ると、同じように足先が外方向へ流れやすくなります。

また、足首が緩むと歩行が不安定になり、体が歪みやすくなると共に、女性は特に足裏の不安定を首で補ってしまうため、自律神経失調症やうつ、パニック症など様々な体の不調につながってしまうので早めの対応が必要です。

変形性足関節症とは足関節の軟骨がすり減ることで関節の隙間が狭くなってこすれ合い、腫れや痛みを生じる病気です。

関節の変形により、動作が制限されて坂道などの歩行が不自由になります。変形性足関節症には一次性と二次性があって、一次性は主に加齢が原因となります。これは年齢とともに靭帯がゆるみ、足が内側へと倒れてきて(内反(ないはん)という)、まず内側の関節の隙間が狭くなり、徐々に全体の関節の間が狭くなっていきます。

二次性は骨折や捻挫(ねんざ)などの外傷、あるいは、関節にばい菌が入って化膿性の関節炎を起こした後や、先天性の内反足などの手術をした後に起こります。ほかにも血友病、関節リウマチ、痛風といった全身の疾患など、発症の要因は多岐にわたります

症状としては、歩くときの痛みで特に一次性に関しては足首の内側の痛み、正座ができない、または腫れるといった症状が多いようです。

治療方法としては、足が軽く内側に傾いている程度でしたら、足底挿板(そくていそうばん)といって、外側に傾斜をつけた靴の中敷を作り、これを歩くときに利用してもらいます。

体重が内側にばかりかかるのを避け、外側にも分散させることで痛みがずいぶんと和らぎます。その際、足の外側、腓骨の後ろの筋力トレーニングを並行して行うとさらに効果的です。

また、関節軟骨の保護のためにヒアルロン酸の関節内注射もよく行います。それでも効果が薄ければ内反変形の矯正のために外側靱帯の再建術を行うこともあります。

さらに変形が進行し、関節軟骨の損傷が激しくなると保存療法によって痛みが取れにくくなります。その場合は手術となりますが、脛骨の骨切りを行って傾きを矯正する方法(下位脛骨骨切り術:かいけいこつこつきりじゅつ)、足関節を固定してしまう方法(足関節固定術)、人工関節に変えてしまう方法(人工足関節置換術)の大きく3種類の手術が行われています。
それぞれ長所と短所があり、軟骨損傷や傾きの程度、年齢・活動性といったさまざまなことを考慮し、手術方法を決定します。